熊本尚美のリオデジャネイロショーロ事情

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Festa das orixás

先々週はいろんなトラブルが起こり、それの解決にエネルギーを使ったと思ったら、案の定先週は風邪を引きダウン。いつもそう、気が緩んだ時に風邪を引く。今回の風邪はきつくて、4日間すべてキャンセルして寝込みました。金曜の夜も翌日のEPMの授業に代役を立てようかと相当悩みましたが、良くなる事を信じて行く事に。当日起きたら本当に少し回復していて良かった・・・。

すべて終わった後、ルシアーナと久々に昼食。すぐに帰宅しようと思ってたけど、やっぱりEPMに行くと自然に気分が良くなるんですよね〜。食べた後は、家に帰って横になりたくて仕方なかったんだけど、ルシアーナが「今からカンドンブレ(アフリカ起源の宗教)の祭りに行くから一緒に行こう!ピシンギーニャの音楽をもっと理解出来るようになるよ。」 と。見た事なかったし、彼女はずっと前から私を連れて行きたい、と言ってくれてたし、だんだん行きたくなってきて、しんどいのをちょっと我慢して連れて行ってもらいました。

昨日あったのは女神たちの祭り。私はカンドンブレのことはほとんど知りません。何が行われているか、意味はわかんなかったけど、ルシアーナの言うとおり、今まで音楽の中で見てきた色んなリズムや言葉などのルーツを垣間見る事が出来ました。だいぶブラジルの音楽が分かってきたかな、なんて思ってたけど、いやいやまだ奥は深いです。「ショーロはヨーロッパの音楽とアフリカのリズムが混じって出来ました」なんて偉そうに書いたり喋ったりしてたけど、昨日はそれを体感出来し、そしてもう少し深くその辺の事を知るべきだなと痛感しました。
少しこの映像で雰囲気を味わってみて下さい。。次々にこういった女神達が出てきては踊り、夕方始まった宴は23時頃まで続きました。


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by chorona | 2010-08-30 06:03

初アレンジ!

初めて、Bandao用にアレンジを書いてみました。というよりは、アレンジを書くって事がほとんど初めてかもしれません。日本で積んだ長年のオーケストラやスタジオワークの経験から、オーケストレーションは出来るだろうと思っていましたが、リズムのことや、音楽の構築の仕方などをしっかり分かってないと、アレンジは書けません。6年間リオに住んで毎日聞いたり演奏したりしてきた経験や、マウリシオやパウロのアレンジ譜の校正を担当させてもらったりした経験を、やっと自分なりに書いてまとめる時期が来たのかな、と思ってます。

曲目はErnesto Nazarethの「Espalhafatoso(大騒ぎ)」。私の大好きなピアノ曲ですが、パーカッシブな曲なので、フルートでやってもいまいち良い感じにはなりません。というわけで、その名のごとくBandãoで大騒ぎしよう、とこの曲を選びました。

先週土曜日にみんなで譜読み。これから年末へ向けて練習を重ね、12月の第一土曜日の発表会でお披露目です!実は、その日に私のフルートクラスの発表をするために、フルートカルテットのアレンジも2曲書きました!
arranjadora : Naomi Kumamoto (この場合、日本語で名前は書きにくいのはなぜ・・・?)
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by chorona | 2010-08-24 09:54

Eugene Friesen

久しぶりに刺激的な数日でした。
今、リオで行われている XVI Rio Cello Encounterというチェロフェスティバル。 そこにアメリカからブラジル音楽をやるチェリストがやってくる、ということで、何故か私にゲスト出演依頼が舞い込み、行く事になりました。事前に少しだけメールでやりとりしたけれど、いったい何が起こるのか、リハ当日まで分からずじまい。「ショーロを」という話だったはずだのに、メール出来たレパートリーは、A Rã やPonteioなど全くショーロとはほど遠い曲ばかり。唯一のショーロはNoites Cariocas。

正直言ってあまり気乗りがせず、先週の土曜日のEPMが終わった後、リハまで少し時間があったのでマウリシオやパウロ達とみんなでお昼ご飯を食べに行って「これからこんなリハがあるのよ〜」とブツブツ・・。「ボサノヴァや〜、ボサノヴァや〜。Naomiこれからボサノヴァやりに行くねんて〜。」とテーブル全員に聞こえるような大声で(15人くらいは居たかな?)案の定からかわれました。(ボサノヴァファンの方、ごめんなさい!私もボサノヴァは好きですが、ここショーロ界隈ではかなりの偏見があるのです・・・)

そのアメリカ人が誰かも知らず、行って音を出してみてビックリ! メインアーティストのEugene Friesenは後で調べてみたら、ボストンバークリーのインプロヴィゼーションの先生で、チェロでポピュラー音楽をやる、素晴らしい音楽家でした。こんなチェリストは生まれてこの方見た事がない!と言うくらい、いやチェロと限定するまでもなく世界のトップクラス。チェロのテクニックはクラシックのしっかりしたもので、その上にポピュラー音楽のリズムと即興がしっかりと成り立っています。ほんと、ビックリしたな〜。人柄もブラジルではほとんど見る事の出来ない(笑)、Gentlemanという言葉がぴったりの紳士です。

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会場はSESC COPACABANA。円形の、一度演奏してみたいと思っていたホールです。

もう二人、Davidというアメリカ人とMarceloというブラジル人のチェリスト。彼らも同タイプの音楽家です。アレンジなんてなく、コード譜だけでどんどん音楽を作って行きます。聞いてみたら、普段いつも一緒にやっているわけではない、と。私が知らなかっただけで、アメリカのチェロ界にはこういうジャンルがひょっとしたら確立してるのかもな〜。


「ショーロ」はもちろんショーロのリズムではなかったし、曲の捉え方も我々のものとは全然違うのでちょっとやりにくい部分もありましたが、まあそれは良しとして、とても良い経験をさせて頂きました。私の英語はポルトガル語よりもずっとつたないのであまりお話しが出来なかったのが残念でしたが・・・。

そして火曜日はそのEugeneを囲んでのSarau(音楽夜会)にご招待頂きました。会場はCristina Braga(有名なハーピスト)のお家。彼女とは一度共演した事がありましたが、他のゲスト達は知らない人ばっかり。ショーロ界の友人達とはノリも違うし、音楽のやり方も違うし、と戸惑いつつ、楽しく数曲一緒に楽しく演奏させて頂きました。ピアノでEugeneが弾くDoce de Cocoを伴奏しちゃったり・・・。楽しかったわ。他にもハープを弾く人、朗読をする人、歌を歌う人、など、それぞれ特技を披露してステキな夜を過ごしました。

こういった、違った分野の音楽家達と知り合う事も大切だ、とは知りながら、やっぱりショーロの人達が恋しくなっちゃうのよね、最後には。伴奏してくれる人を誰か連れて行けば良かったかな。ショーロは、普段ショーロをやらない人とやるとやりにくいのですよ、残念ながら。。。
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by chorona | 2010-08-19 07:14

Áurea Martins

昨日は久しぶりのレコーディング。黒人女性歌手Áurea Martinsのアルバムに一曲参加してきました。スタジオはBiscoito Fino。さすがです。お金のあるところは違います・・・。(笑)やっぱり、機材や環境が良いと仕事がスムーズにはかどりますね〜。(と特筆するほど、リオには良いスタジオがないのです・・・。この時ばかりは日本の環境が羨ましくなります。)

Lucas Portoという若手ギタリストのアレンジで、フルート、アルトフルート、クラリネットの管セクション録り。曲目はMoacyr Luz/Hermínio Bello de Carvalhoのサンバ。
私はアルトフルート、そしてフルートは行ってみたらなんと私の昔の弟子!彼女が初心者の頃に、少しフルートを教えました。久しぶりに会ってみたらなんと上手になってる事。サックス吹きの彼女ですが、フルートでもレコーディング出来るまでになっているとは!すっごく嬉しくて「上手になったね〜。感激したわ。」なんて伝えたら、(日本語だと)「まじ〜?!」みたいな感じで逆にビックリしてました。もうすぐリオに住んで丸六年、七年目に突入しますが、教え子の成長を見て時間の流れを感じさせられました。

ところで、日本は暑い暑い日が続いているみたいですが、みなさん大丈夫ですか?ここリオも、海日和が数日続くほど、暑い(笑)冬です。とても気持ちいいので、よく近所のフラメンゴ海岸にお散歩に行きます。日曜日は車道が歩行者天国になり、歩いたり走ったり、自転車に乗ったり、みんな自由に楽しんでます。私は海岸沿いを歩くのが好きなのですが、一昨日は試しに内側(車道)を歩いてみました。
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普段は↓の写真の歩道橋を通って移動します。左側が海、右側がフラメンゴ地区。
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自転車が欲しいなあ〜。みんな気持ちよさそうに走ってたなあ。買おうかなあ。そしたら、毎週ここに走りに来よう!

そして今週はお天気が少し下り坂になり、今日はちょっと寒いくらい。でも、冬はこれくらいでなきゃね。
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by chorona | 2010-08-11 10:14

Álvaro Carrilho 80 anos

昨日8月5日はMauricioのお父さんでAltamiroの弟、Álvaro Carrilhoの80歳のお誕生日でした。Carrilho家一同他、音楽仲間が集まってのホーダヂショーロ。久々の楽しいホーダとなりました。私が初めてリオに来た時、一ヶ月もお家に泊めてもらったり、あちこちのホーダに連れて行ってもらったりと、お世話になりっぱなしのÁlvaroお父さんです。あれからもう10年になろうとしています。昨日も「この子は初めて来た時から知ってる。どんどんショーロを吸収していったなあ。さあ、やれ!」と、当時同じように一緒に吹きまくりました。

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ショーロシーンでは珍しい、こんなお客様もお祝いに駆けつけ、みんな酔っ払っての大音楽会となりました。

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そしてこの子はすごい!大騒ぎのホーダの中、私がやろうとした微妙なニュアンスをキャッチしてくれた唯一の人。他には誰も反応しなかった事にプリプリ怒ってました。この子は必ず大物になりますよ〜。

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たまたま日本から見えたクラシック音楽業界の方も来て下さり、ホーダヂショーロをとても気に入って頂けたようです。「あたたかいのが良い」という風におっしゃってました。ホーダは、いやショーロは、人と人とが言葉を使わずに心で直接コミュニケーションが出来る貴重な場。ここに居られる事を改めて幸せに思いました。
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by chorona | 2010-08-07 04:01

O Choro

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Alexandre Gonçalves Pinto(通称Animal)が書いた、ショーロの歴史書。といってもお堅いものではなく、郵便配達やさんでショーロが大好きだった、まさしく19世紀末〜20世紀にかけてショーロが生き生きとしていた時代に生きた彼が、当時のショーロ演奏家達のエピソードを綴ったもの。1936年に出版されました。ずっと欲しかったのだけれど売り切れていて手に入らなかったものが、今回Funarteから再版されました!

ポルトガル語は古い上に間違いが多い、という話を前から聞いていたけれど、思ったほど読みづらくはなくて、逆にひとつひとつの話が短いので、疲れずに読めます。それに、可笑しい話が満載。例えば「あそこの家のホーダヂショーロはいつも〜〜だった」とか、「この人はどうしようもなく下手だった。」みたいな事が平気で書かれているのです。Pixinguinha,Nazareth, Chiquinha Gonzagaなど、当時を生きた有名なアーティストも出てきますが、そうでない普通のアマチュアのショーロ演奏家もたくさん出てきて、それが可笑しいのです。また、「あの曲が録音された時〜〜」なんていう曲にまつわるお話しもあり、思わず「どんな曲だったっけ?」と思わずiPodを手にして聞いてみたり。寝る前に読むのに良いかな、なんて思ったけどダメでした。どんどん目が冴えてきます。(笑)

日本で手に入るのかどうかはわかりませんが、ショーロが大好きで少しポルトガル語が読める人には楽しいかもしれませんよ。ただ、間違いが多いので、ポルトガル語を勉強するにはお薦めできません。間違って覚えてしまったら大変ですからね。(笑)どうしても欲しい人は、欲しいコールを送ってくれれば、なんとかなるかもしれません・・・。
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by chorona | 2010-08-05 05:13
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