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熊本尚美のリオデジャネイロショーロ事情

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Prova(テスト)

ポルトガル語でテストのことをProvaと言います。
「2週間後にProvaをします。あなた達を伴奏するためにヘジョナウ(カヴァキーニョ、ギター、パンデイロ等)を用意しますので、全員暗譜してソロをすること。」と2週間前の授業で通達したら、「えー!?そんなん出来ひん!」とか「一人で暗譜でなんて無理や〜!」とか、「Naomiは日本人やけど、ブラジルにいるんやからもっと気楽な授業にしてよ〜」とか(これには笑った)、まあ生徒は口々に文句を言いました。

一時間目のクラスは「Doce de Coco」、そして二時間目のクラスは「Entre Amigos」。どちらもちょっと背伸びをしたレベルの選曲。

こんな事をしたのは実は初めて。ちっとも上手くならない生徒達にカツを入れるために取った手段です。

ひとりずつ前に出てヘジョナウと一緒に演奏、みんな間違いながらもちゃんと最後まで演奏してくれ、おかげで私は大満足。生徒達もとっても満足そうでした。終わってから「次の課題はどの曲?」なんて珍しく聞いてきたり。満足感を味わうって事は次への刺激になってとっても効果的、という私の願いがズバリはまったようです。

でも、今年はもうこれで覚えるのは終わり。ご褒美に今年初めての楽譜をみんなにプレゼントしました。それはショーロをフルートカルテットにアレンジしたもの。「来週からこの楽譜を使って年度末の生徒発表会の練習に入ります」と言ったらもうみんな大はしゃぎ。

どうやったらみんなもっと興味を持ち、練習をし、上手くなってくれるんだろう?と、教えることにこんなに頭を使ったのは生まれて初めてで、そのひとつの方法として、今年は楽譜を使わず、一曲に時間をかけて口伝で教えていきました。ついてくるのに四苦八苦な生徒もいましたが、最終的にはかなりの成果が上がったのが確認できて、先生は大満足です。

でも実は、アンサンブル(フルートカルテット)が始まるのが恐い〜。彼らを統率して共同で一曲を仕上げるなんてことを考えただけで途方に暮れてしまいます。
by chorona | 2008-09-23 03:08 | EPM(ショーロ学校)
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